コラム

速いサーファーと遅いサーファーの違い

こんにちは〜
体軸テクニカル・サーフコーチの林です。

早速ですが、質問です。

テイクオフの動作って、どのタイミングでするのが良いと思いますか?

  • ボードが滑り始めたらすぐ
  • 肩位までがうねりの前に出た
  • 腰あたりまでがうねりの前に出た

ちょっと考えてみてください、、、







速いサーファーと遅いサーファー。
特にライディングでの速さの違いは、テイクオフで決まっていると言っても過言じゃありません。
なぜならば、テイクオフ直後のスピードが段違いに変わって来るからです。
テイクオフしてアップスでスピードを付ける、この考えは古すぎのです、、、

まずは1.の場合

1のボードが滑り始めたらすぐにテイクオフの動作をやってしまうと、うねりに置いてかれることが多い。
そして、テイクオフの動作もしにくいです。
さらに、ボードを走らせる事が出来てないので充分にスピードが付いていない。

混雑しているポイントでこれやると、波に置いてかれます。
そして、波が充分に掘れていないので、ライディングで走り過ぎてしまう原因にもなります。
走り過ぎる原因って、実はテイクオフにあるんですよね。

そして、2の「肩位までがうねりの前に出た」場合

昨日、海に入った時に2人ほどプロが入っていました。

  • 男子の某プロでサーフコーチングをやっている人
  • 女子の若手の某プロ

この二人がテイクオフの動作に入るのは、2の肩位までがうねりの前に出た時にテイクオフの動作をしていました。
まぁ、波はモモ〜腰でショボいけど、ロングライドしてアクションも1〜2発入れていましたね〜
ということは、2が正解かな〜?って思いますよね^^

実は、正解でもあれば正解でもないかなぁ〜
というのが僕の見解です。

CT選手と比べてを見てみると面白い位の差がある

五十嵐カノア、ミック・ファニング、イタロ・フェレイラ、ガブ、ジョーディ・スミス、フィリペ
などなど、CT選手は大抵の場合3の「腰あたりまでうねりの前に出てからテイクオフの動作」をしている。
なので、充分にスピードを付ける事が出来ている状態というわけです。

CT選手がテイクオフから速いのは、テイクオフの動作に入る前に充分にスピードを付けているんですよね〜
この違い、分かると思いますが、大きなアドヴァンテージになるんですよね。
そして、ここがサーフィンが速いって言われる秘訣にもなります。

当たり前なんですけど、テイクオフの動作をする前にスピードを付けておくことができると、その後のやるべき事が減ります。

2と3だと、波の状態が違います。
2はまだうねりの段階で充分に掘れてない。
3はブレイクし始めて、充分に掘れてきている。
この差って、あまり意識されていないことが多いのですが、その後に大きな影響を及ぼします。

3でテイクオフするのならば、アップスでスピードを付ける。
これやれなくて済みます。
しかもこの方法だと、ライディングでやる事減らせるので、ライディング上手くなるの速いです。

よく、タイミングという都合の良い言葉で言われたりしますが、全て波の状態を判断基準にすべきです。
タイミングって抽象的で分かりづらく、再現性が無いですよね。
日によって感覚も違うので、判断基準が曖昧になります。

常に考えるべき基準を波にすると、「波に合わせてどうしたら良いのかな?」が明確になります。
サーフィンは波に乗るモノなので、いかに波の状態に合わせる事が出来るのか?が重要ですよね。
難しい波やパワーレスの波、サイズはあるけど割れづらい波など、このテイクオフでの加速度合いが利いてきます。

で、検証してみました。

2か3、どちらの方が良いサーフィン出来る確立が高いのか?
コンディションはモモ〜腰の北東風サイドオンのちょっとジャンク気味。
今回の良いサーフィンの判定基準は、「アクションが入れられて波打ち際のビーチまで乗れる」です。

40分サーフィンした結果は

2(肩位までがうねりの前に出たらテイクオフ):5本中1本 20%
3(腰あたりまでがうねりの前に出たらテイクオフ):7本中5本 71.4%

こんな感じの結果になりました。
やはり、3の方が良い1本になる確立が圧倒的に違いが出ました。
3でやったときの2本は選んだ波が良くなかったので消えてしまった〜。

僕はもう少し(今週末)で43歳になるオッサンなので、2だと色々とやらなければいけないので疲れるしシンドイ(笑
サーフィンで忙しいのが嫌いなので「出来るだけやる事を減らした状態でライディングに入りたい」ってのが個人的な考えです。
そうすると、シンプルな動きで済むので。

まぁ、考えてみれば十分なスピードが付いているので、

  1. テイクオフの動作は波が押してくれる力を使えるので、負担が減り軽くなる
  2. テイクオフ後にスピードを付けずにすみ、波のブレイクに合わせたライン取りができる
  3. さらに、ボードが走っている時間も長くなるのでライディングのラインを良く時間が増える

こんなメリットがあります。

サイズのある波やパワーのある波って、ごまかしが利くんですけど、パワーレスの波はごまかしが利きません。
特にテイクオフでのスピードの付け方と波の状態は顕著に乗った一本の差が出ます。

思い返してみて欲しいのですが、良いライディングが出来た時って、テイクオフの動作に入る前はうねりよりカラダが前に出ていませんでしたか?

テイクオフってスタンドアップするのが速ければ良いといワケではありません。
テイクオフ直後に十分なスピードを付けておくことができるのか?が重要です。

そのテイクオフの動作をするのは、自分のなんとなくのタイミングなのか?
それとも、波の状態と自分と波の位置で判断するのか?
明らかに判断基準に違いが出ます。

腰あたりまでがうねりの前に出たら、テイクオフの動作に入ってみましょう〜
全く変わるので、是非試してみてください〜^^/

いつになってもテイクオフは奥が深いなぁ〜っておもいますね!

 

P.S.サーフィンで最も重要なスキルのテイクオフ

たった1本のテイクオフで失敗すると、勿体ない気分になりますよね。
嫌なパターンは、前乗りされはじめる・・・

楽しみにしているサーフィンなのに、フラストレーションを溜めてしまったり
また、実力が下り坂になりサーフィンが退屈になってきた・・・
この状態に終止符を打ち、テイクオフの悩みを解消したいのならば、オススメです、、、

解剖学と運動力学の観点から分解して考えたテイクオフ動作
→バイオロジック・テイクオフ講座

 

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