こんにちは、サーフコーチの林です。
もう既にご存じの方も多いと思いますが、J-Bay Openのファイナルで
僕の一番お手本にしているミック・ファニングがシャークアタックにあいました。
無事に生還して何よりでしたね。
「生きて戻ってこられたのが信じられない」
とミックもコメントしてました。
実際にライブで見ていたのですけど
え?何が起きた?
ミックが鮫に襲われた?
波で見えない!
何が起きたのか?
凄く気になって、朝5時に猫に起こされてからしばらく色々な情報を集めてました。
ケリーもFBでコメント出してたけど
DJの的確なアナウンスで会場で待機していたパトロールボートと
ジェットが動いてミックとジュリアンを救出。
ミックの左拳にはサメの背中を殴った時に出来た擦り傷があったと。。。
ジュリアンは、ミックが鮫に襲われているのを目撃して全力でパドルして助けに。
小さな波が来て、ミックが見えなくなったときHe’s Gone…って頭によぎったらしい。
この辺はいろんなサイトで書いてあるし、WSLオフィシャルにも乗っているので英語が分かる人は見てください。
http://www.worldsurfleague.com/posts/131167/competition-called-off-surfers-react-to-shark
シャークアタックから無傷で生還した例は今までなかったのではないだろうか?
なぜ、ミックはあの状況から拳の擦り傷だけで生還できたのか?
を個人的に考えてみた。
メンタルがとても関係しているように思える。
ジュリアンが1本目を乗って、左にパドルしようとしたときに後ろに何かいると感じた。
ってミックが言っている。
大会でファイナルという状況でメンタルはフローでゾーンに近い状態。
これがもの凄く関係しているかなと。
ゾーンに入ると、
・何もかもがスローに見える。
・次ぎに何が起きるかが分かる。
・失敗する気がしない
など、こんな状態になる。
ゾーンに近い状態だから
気配を感知できて、高速で蹴りを繰りだし、サメとの間にボードを置き顔をガード。
チャンスを待って、背中にパンチを入れる。
そして無傷で助かったのだと思う。
ゾーンにいる時って、普段の10倍もの速度で頭が回転するらしい。
変な例だが、自転車で転んだとき転びそうだと思った瞬間から転び終わるまで、
もの凄いスローモーションだった事経験ある人も多いと思う。
身に危険が起きたときやゾーンに入っているときは
脳が自動的に回転速度を上げるといわれている。
そんなゾーンに近い状態で、身の危険が起きている状態だったからこそ
今回の出来事から無傷で無事に生還できたのだと勝手ながら考えてしまった。
とはいえ、世界中でシャークアタックが起きている。
2月にAUSで僕の友人がバラナで亡くなった。
彼もシャークアタックだった。
ミックみたいに、メンタルの状態を常にフローでゾーンに近い状態で
サーフィンすることは我々一般人は不可能だろう。
シャークガードやシャークシールド。
サメよけ用にデザインされたウエット。
これらの対策も100%ではないと思う。
自分でリスク・マネージメントをして
サーフィンするしか今のところ手立てはない。
サメは、早朝と夕方に動くからサメが出没するエリアでは入らない。
シャークアタックが起きたら近辺のエリアではサーフィンしない。
これらをやっていくしかないだろう。
ミックもジュリアンも無事で本当に良かったと心から思う。
pic from WSL