カラダの使い方

パドリングが「すぐ疲れて、腕が回らなくなる」

パドリング「すぐ疲れて、腕が回らなくなる」
この原因は何処にあるのか?がテーマですね〜

こんにちは、解剖学と体軸理論をベースに
「超具体的で再現性のあるカラダの使い方が出来る」
をコンセプトにしているサーフコーチ・体軸セラピストの林です。

サーフィンが大きく変わる根本、土台になるのがパドリングです。
パドリングは歩くのと一緒です。

普段の日常生活で歩いてて5分もしたら疲れるって事は無いですよね。
走ってて5分もしたら、ふくらはぎが疲れる。
これは走り方が間違っているというわけです。

パドリングも同様で、直ぐに疲れてしまうのはやり方が間違っているからです。

まず今日は、「すぐ疲れてしまう」この原因を考えていきましょう。

すぐ疲れてしまう。
これは漕いでいることで疲れてしまうと思われがちだけど、実は腹ばいのプローンポジションが原因です。

  • 背中を反って無駄に上半身を起こしている
  • 足全体を閉じるようにしてくっつけている
  • おへそでバランスを取っている

これらの状態で腹ばいになっていると、首、背中、腰、お尻、太ももにずっと力が入った状態になりやすくなってしまいます。

パドリングは背骨を柔らかく保つ事が重要

なぜなら、腹ばいのプローンポジションで背骨が自由に動く事で体幹のインナーマッスルを使う事が出来るので効率良くカラダを使うことが出来るようになるからです。
そのためには、背骨を柔らかく保ち、自由に動く事が出来る状態で、カラダを機能的に使う事が出来るようになる必要があります。
ココで言っている機能的に使うとは、インナーマッスルをつなげて使う筋連結のことを言います。
筋肉は筋膜でつながっており、1つの筋肉に頼らないで複数の隣り合ったインナーマッスルをつなげて使う事が出来ます。

背中を反ると背骨は固まってしまい自由に動けない

背骨が自由に動けないと言うことは体幹のインナーマッスルを使う事が出来くなってしまい、腕だけでストロークしてしまい非効率になってしまいます。肩が疲れてしまう原因に関係する1つでもあります。
そして、おへそでバランスを取るとカラダの中心でバランスを取っているように感じるけど、実は中心からほんの少しズレています。
さらに、点でバランスを取ろうとしてしまうので背中を反ってしまい太ももにも力が入ってしまいがちになります。

おへその裏側は、自由に動いてしまう背骨の自由脊椎と呼ばれるT11〜L3のL2〜L3付近でバランスを取ることになります。
不安定な背骨を中心にバランスを取ろうとしてしまうので、背中を反ってしまったり、お尻や太ももに力が入ってしまうという原因になってしまいます。
これらがパドリングで直ぐに疲れてしまうという原因の例です。

背中側に常に力が入ってしまえば、背骨の自由が奪われてしまい簡単に疲れてしまいますよね。
腹ばいのプローンポジションでは、できるだけ無駄に力を入れないようにしながら、背骨全体は自由に動ける状態をつくり、自由脊椎は無駄に動かないようにして自由に動ける状態にするのが理想の状態です。

自由脊椎を安定させる方法が「みぞおちを丸める」になります。
腹ばいの状態でみぞおちを丸めるコツは、できるだけボード全体にカラダを乗せる事です。

腹ばいの中心は、、、

おへそから指4本下、背骨で言うところのL5になります。
なぜなら、立っている状態ではL5に軸が通る場所だからであり、ボードに接地しているカラダの中心になるからです。
腹ばいの時にもL5を中心にすることで、サーフボードの上で構えた時にカラダの軸が同じ場所に落ちます。
腹ばいと構えた時に軸が同じ所にあるので、テイクオフの動作でボードの動きも安定するようになります。

腹ばいの状態でみぞおちを丸めるコツは、顔のあげ方しだいで大きく変わります。
ジョンジョン、ケリー、ミックやフィリペなどのCTサーファーはあまり顔を上げてなくて、テイクオフの時のスプリントパドルではなおさら顕著です。

この顔のあげ方はストロークの安定と効率にも関わる重要な部分です。
しかし、殆どの人が知りませんし意識されていません。
ストロークが安定し、腕を速く回す事が出来るのか?出来ないのか?に影響を及ぼします。

腹ばいの状態で顔の上げ下げをしてみて、探してみてください。
なかなか分からない場合は、支点を意識してみてください。
支点のちょっとした違いで大きな違いが生まれますよ。

この記事が気に入ったら、パドリングが疲れるとか、辛い、腰痛との戦いと思っている友達にシェアしてください。
出来れば、友達と一緒に腹ばいの状態を探してみると新しい気付きを得ることが出来ますよ。
次回は腕が回らなくなる原因についてです。

 

PS.パドリングが速い人に共通する特徴

パドリングが速い人は腕だけではなく体幹〜足までの全身のインナーマッスルを使っていて、無意識に複数のパドルをギアがあるかのごとく使い分けています。カラダが持っている本来の機能を使い、パドリングを腹ばいとストロークを別々に考えて、疲れない腹ばいの作り方と疲れない効率の良いストローク方法を科学的にアプローチして、疲れずに速いパドリングを身につける事が出来るのが、バイオロジック・パドリング講座です。

カラダの使い方の違いを感じながら、感覚ベースで腕の力だけに頼らない方法から、腹ばいの状態とストロークと別々で考え、カラダの持っている機能を使いながらひとつひとつ身につけて行く事が出来ます。
車のギアのようにトルクや回転数を増やす事が出来るので、状況に応じてパドリングをコントロールする事が出来るようになります。
さらに、肩や腰、首などに負担がかからないパドリングができるようになので、サーフィンが疲れにくくなりもっと楽しめるようになります。

バイオロジック・パドリング講座

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